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【ベトナムM&Aニュース】韓国KEBハナ銀行、ベトナムの投資開発銀行BIDVへ1兆ウォンの出資

韓国のKEBハナ銀行は、ベトナムの投資開発銀行(JOINT STOCK COMMERCIAL BANK FOR INVESTMENT AND DEVELOPMENT OF VIETNAM:BIDV)に1兆ウォン(約2兆VND)を出資した。韓国の銀行がベトナムの銀行に出資をすることは、今回が初の事例となる。

KEBハナ銀行は、ベトナムの投資開発銀行BIDVの株式15%を買収し、これは現時点でベトナムの銀行業界で最大のM&A取引となった。これにより、BIDVの資本金は34兆1,870億VND(約1640億円)から40兆2,200億VND(約1900億円)に増加し、業界トップとなった。

11月11日の調印式にて、KEBハナ銀行のCEOであるJi Sung Kyu氏は「韓国の銀行がベトナムの銀行の株式を購入したのは初めてだ」と述べた。同氏はまた「これまで当行は、ベトナムに支店の開設や、資本金100%の銀行、駐在員事務所を開設するなど、ベトナム市場への戦略的投資を行ってきた。2年ほど前は、1兆ウォン(約2兆VND)の出資が現実化するかどうか懸念していたが、契約に至るまでの過程で両行の協力関係が次第に構築されていった」と述べている。

両行が契約合意に至るまでには、2年以上を費やした。両行が初めて対面したのは、2017年初め、韓国ソウルでの会合である。2017年8月31日に、両行は拘束力のない予備的合意書を締結した。その後、BIDVはKEBハナ銀行との間で6億3千万株以上の第三者割当増資を行って資本金を増やしたが、国立銀行から正式な承認を得るまでには1年半を要した。

2017年10月末、国立銀行はKEBハナ銀行がBIDVの発行済株式の15%を購入することを承認し、これにより韓国KEBハナ銀行がBIDVに1兆ウォン(約2兆VND)を出資することができた。

この契約に基づき、KEBハナ銀行は、購入した株式を少なくとも5年間保有する。一方、BIDVは、KEBハナ銀行とハナ・フィナンシャルグループから長期的な経営支援を受けることになる。この主な支援の領域とは、銀行の開発戦略の管理、技術システムの管理とデジタルバンキング、リテールバンキング開発の強化など。その他にも、収益性の高い資産ポートフォリオの多様化、リスク管理、人材戦略・人材育成などがある。

KEBハナ銀行のJi Sung Kyu氏によると、BIDVへの出資は戦略的な投資プロジェクトであり、また、このプロジェクトはBIDVに業務効率の改善をもたらすだけでなく、クレジットカード、証券、保険およびその他の分野、特にフィンテック(金融/Financeと技術/Technologyの造語)の支援も提供すると述べた。

また、BIDVのファン・デュック・トゥ(Phan Duc Tu)会長は、この戦略的な両行の協力により、BIDVが現在の経営管理モデルを根本的に変革し、経営・業務、リスク管理能力の改善に役立つだろうと述べた。同時に、BIDV顧客ニーズをより一層満たすことができ、最新で有益なサービス・商品を展開できると述べている。



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