~買い手募集中から見える東南アジアの売却ニーズ分析結果~
東南アジア特化型M&Aマッチングプラットフォーム「ドマンダ」を運営する株式会社DoMandA(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 松本浩伸)(https://domanda.jp/)は、直近1年間で入手した東南アジアのM&A売却案件に関するデータを分析し、国及び業種ごとの売却ニーズについて纏めました。
売却案件の国別割合

株式会社レコフのクロスボーダーM&Aマーケット情報によると、昨年2019年で日本企業によるシンガポール企業の買収は64件(ASEAN諸国で第1位)、ベトナム企業の買収は33件(ASEAN諸国で第2位)と、ASEAN全体の買収案件数138件の半数近くをシンガポール及びベトナムが占めているという状況です。また、2018年から2019年にかけ、日本企業によるベトナム企業の買収件数は150%以上で成長しており、実際、ベトナムM&Aに関する日本企業からの問い合わせは確実に増加しており、実務上、肌感覚として感じていた日本企業によるベトナムM&Aへの関心の高まりがデータからも伺えます。
一方、当社が直近1年間で入手した売却案件についても、ベトナム案件が最多の47%であり、シンガポール案件数を5%ほど上回っております。
この背景には、近年の日本企業によるベトナム企業のM&A案件の増加により、「A社の〇〇さん、日本企業に10億円で売却したらしいよ」とエグジット情報がクローズドコミュニティ内で広まり、それに感化されたオーナーが「うちの会社も売却できるかもしれない!」と売却を進めるケースが雪だるま式に増えているという理由が考えられます。
【詳細データ】
国名 | 割合 |
ベトナム | 47.0% |
シンガポール | 41.9% |
インドネシア | 3.4% |
バングラデシュ | 2.6% |
マレーシア | 2.6% |
香港 | 1.7% |
カンボジア | 0.9% |
売却案件の業界別割合(東南アジア)

東南アジア全体で見ると、プラスチック部品やステンレス版、原紙、プリント基板などの製造業が21%と最も高く、菓子やコーヒーチェーン、アルコール卸などの食品・飲料関係が18%となっております。
また、ベトナムとシンガポールの違いという点でいうと、ベトナムは製造、食品・飲料関係が多く、シンガポールでは建設、建物管理(ファシリティマネジメント)、取付工事(M&E等)関連が多いという特徴がございます。
【詳細データ】
業界 | 割合 |
製造 | 20.5% |
食品・飲料 | 17.9% |
サービス | 9.4% |
建物管理 | 6.0% |
取付工事 | 6.0% |
医療・医薬品 | 5.1% |
建設 | 5.1% |
レストラン | 4.3% |
運送 | 4.3% |
建築設計デザイン | 3.4% |
建築部品 | 3.4% |
商社 | 2.6% |
システムインテグレーター | 2.6% |
再生エネルギー | 2.6% |
教育 | 1.7% |
建設部品 | 1.7% |
車・バイク | 1.7% |
証券会社 | 0.9% |
不動産 | 0.9% |
合計 | 100.0% |
売却案件の業界別割合(ベトナム)
業界 | 割合 |
製造 | 23.6% |
食品・飲料 | 20.0% |
サービス | 12.7% |
医療・医薬品 | 7.3% |
取付工事 | 5.5% |
再生エネルギー | 5.5% |
建物管理 | 3.6% |
建設 | 3.6% |
レストラン | 3.6% |
運送 | 3.6% |
建築設計デザイン | 1.8% |
商社 | 1.8% |
教育 | 1.8% |
車・バイク | 1.8% |
証券会社 | 1.8% |
不動産 | 1.8% |
システムインテグレーション | – |
建設部品 | – |
廃棄物 | – |
合計 | 100.0% |
売却案件の業界別割合(シンガポール)
業界 | 割合 |
食品・飲料 | 16.3% |
製造 | 12.2% |
建物管理 | 10.2% |
取付工事 | 8.2% |
建設 | 8.2% |
建設部品 | 8.2% |
サービス | 6.1% |
建築設計デザイン | 6.1% |
システムインテグレーター | 6.1% |
医療・医薬品 | 4.1% |
レストラン | 4.1% |
運送 | 4.1% |
商社 | 2.0% |
教育 | 2.0% |
教育 | 2.0% |
建設部品 | – |
車・バイク | – |
証券会社 | – |
不動産 | – |
合計 | 100.0% |
東南アジアM&A案件をお探しの方へ
クロスボーダーM&Aプラットフォーム「ドマンダ」では、様々な東南アジア案件をご紹介させて頂いております。
国内のM&A・事業承継案件とは異なり、
東南アジアの優良案件情報は、限られたコミュニティの中でのみやり取りされることが多く、独自のネットワーク(人脈)があって初めて入手可能な情報となります。
また、先進国でのM&Aのように、プロセスが機械的に進むケースは稀であり、先方と密なコミュニケーションを取りながら、情報開示やインタビュー設定等のリクエストを実施することで、先方の売却準備を促すことも重要なプロセスとなります。
以上より、東南アジアのクロスボーダー案件に精通した現地のM&Aアドバイザーとの接点を持つことが重要であると考えております。
24時間いつでも案件のご相談をお受けしておりますので、
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